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デザインシステムとは?構成要素や作成するメリット、参考事例まで解説

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作成日 :

2025/7/16 08:39

更新日 :

2025/11/19 08:53

UIデザインの現場では、「誰が作っても同じ品質で再現できる」ことが、いまや前提になりつつあります。複数のデザイナーが関わり、エンジニアやPMとも並走するプロジェクトでは、感覚ではなく“ルールと仕組み”で整合を取る必要があります。

それを可能にするのが「デザインシステム」。単なるデザインのルールブックではなく、チーム全体で品質を再現し続けるための運用構造です。

この記事では、デザインシステムの基礎知識から作り方や便利なツール、参考事例までを解説します。

目次

デザインシステムとは?

デザインシステムとは、プロダクトの品質と一貫性を保ちつつ、効率的に開発・運用を行うための「原則・ルール・ツール」の集合体です。

  • デザイン原則(Principles):ブランドや体験の方向性を示す上位概念

  • ルール(Style Guide):色・タイポ・余白・動きなどの具体的な設計基準

  • コンポーネント(Components / Tokens):それらを具現化したUIパーツや実装コード

この3つが連動して機能している状態こそが、真のデザインシステムです。
ルールとツールを別々に管理しているだけでは、それは“整備”にすぎません。

デザインガイドラインやスタイルガイドとの違い

似た用語は多いですが、デザインシステムの射程はより広く、運用までを含みます。

  • デザインガイドライン:ブランドや表現の原則をまとめた「指針」。実装要素は含まない。

  • スタイルガイド:色やタイポグラフィなど“見た目のルール”をまとめたもの。視覚的な辞書。

  • パターンライブラリ:既存のUIパターンをまとめた設計アーカイブ。原則との接続は弱め。

これらが個々に存在するだけでは不十分です。
デザインシステムは、それらを統合して一貫性を保ち、継続的に更新できる仕組みを指します。

デザインシステムを構成する3要素

デザイン原則

デザイン原則とは、UI/UXにおける判断基準や価値観を共有するための基本方針です。

たとえば「直感的である」「再利用性を優先する」といった原則が定義されることで、チーム全体が迷いなく判断でき、設計の方向性に一貫性が生まれます。ブランディングやユーザー体験の軸に直結する重要な基盤です。

スタイルガイド

スタイルガイドでは、色・フォント・余白・レイアウト・トーン&マナーなどのビジュアル表現に関する仕様が定義されます。

ブランドアイデンティティの統一や、UIの一貫性を保つ上で不可欠な要素です。Figmaなどのデザインツールでビジュアルに整理されるほか、Notionやドキュメントでの運用も見られます。

コンポーネントライブラリ

コンポーネントライブラリは、ボタン・カード・フォーム・モーダルなどUIのパーツを再利用可能な形で定義・管理したものです。

FigmaのUIキットに加えて、Reactなどの実装コンポーネント(例:Storybook)と連携することで、開発とデザインの同期が可能になります。運用ルールの整備と合わせて、長期的なスケーラビリティを担保します

Figmaで始める、デザインシステム構築の3ステップ

STEP 1. 原則を定義する

まずは「なぜデザインシステムが必要なのか」を言語化します。
目的が曖昧なまま作り始めると、後で誰も使わない仕組みになりがちです。

例)

  • 複数プロダクトのUI一貫性を担保し、改修のリードタイムを25%短縮する

  • WCAG 2.1 AA準拠率を95%以上に保つ

目的が定まったら、チーム全体で合意を取ります。デザイナーだけでなく、PM・エンジニア・CSなどを巻き込み、
“共通言語”として機能する原則を3〜5個に絞るのが理想です。

STEP 2. スタイルガイドを整備する

次に、トークンを整理します。
カラー、タイポ、余白、モーションなどの最小構成から始めましょう。

  • Figmaの「Style」を使い、color.primary.500のような命名規則で階層管理

  • コントラスト比・最小文字サイズなど、アクセシビリティ基準を同時に定義

  • あとから差し替えると大変な部分(色・余白・フォントサイズ)ほど先に固める

この段階で“更新のルール”まで明確にしておくと、後々の運用が楽になります。

STEP 3. コンポーネントを構築する

ボタンやフォームなど、まずは「よく使う10種類」から始めます。
Variantsで状態を管理し、構造とインタラクションを整理します。

Storybookと連携すれば、実装とドキュメントの整合も取りやすく、
レビュー時に「デザインとコードが合っているか」を同時に確認できます。

このフェーズで気をつけたいのは、“見た目”よりも“挙動と例外”を先に設計すること。
hoverやdisabled、エラー表示、バリデーションなどを含めて設計することで、再利用時の調整コストが大きく減ります。

デザインシステムの3つの効果

一貫性のあるUI/UXを提供できる

複数の画面・機能・プロダクトにまたがる中でも、ユーザー体験の見た目と使い心地に統一感をもたせることができます。これにより、サービス全体の印象や信頼感が向上し、ブランド体験としての価値が高まります。

デザインと開発のシームレスな連携が可能になる

明文化された設計ルールやサポートコンポーネントを介して、デザイナーとエンジニア間のやりとりがスムーズになり、仕様変更の混乱や手戻りを最小限に抑えられます。FBサイクルの高速化にも寄与します。

開発プロセスの効率化と開発コストの削減

再利用可能な資産があれば、都度設計・実装する必要が減り、生産性が向上します。その結果として開発スピードが上がり、コストも削減できます。外注や新メンバーでも迷わず設計できるのも利点です。

導入のタイミングとスコープ設計

プロダクトの規模やフェーズによって、デザインシステムが必要かどうかは異なります。

まだ価値検証段階の0→1フェーズでは、一貫性よりスピードが優先です。
一方、複数プロダクトが並走し始めたり、UI改修が頻発している場合は、
“属人化の限界”が訪れているサインです。

おすすめは、3スプリントでの試験導入
1スプリント目でトークンと主要コンポーネントを作り、
2スプリント目で1画面を完全にコンポーネント化。
3スプリント目でCI・Storybook・ドキュメント連携まで整えます。

この小さな検証で「運用に耐えるか」「誰が管理するか」を見極めると失敗しません。

運用のポイント:システムは“文化”として育てるもの

デザインシステムは、作って終わりではなく“更新し続ける前提”で考えます。
そのためには、ガバナンス・教育・メンテナンスの3点を明確にすることが重要です。

  1. ガバナンス

    誰が変更を提案し、誰が承認するかを決める

    更新履歴を必ず残す(NotionやGitHub Wikiで可視化)

    KPIを設定する(再利用率、改修リードタイム、PR差戻し率など)

  2. 教育・浸透

    Do / Don’tの具体例を添えて、日常的に触れる機会を作る

    新メンバー向けに“デザインシステム講習”をオンボーディングへ組み込む

    社外パートナーにも公開版ドキュメントを共有

  3. メンテナンス

    定期的にシステムレビューを行い、不要なコンポーネントを整理

    原則 → ルール → ツール の循環を意識して更新を行う

こうした運用を通して、デザインシステムは“ルール集”から“チーム文化”へと進化します。

ツール選定のおすすめ構成

  • Figma:デザイントークン・Variants・ライブラリ共有

  • Storybook:実装されたUIのカタログ化と振る舞いテスト

  • Style Dictionary / Tokens Studio:Figmaトークンのビルド・変換管理

  • Notion / GitHub Wiki:ドキュメントと変更履歴の管理

これらをつなげると、設計 → 実装 → ドキュメント → 通知 が1本の線でつながり、
「いつ・誰が・どこを変えたか」が一目でわかります。

参考にしたいデザインシステム事例5選

LINE Design System(LINEヤフー株式会社)

出典:LINE CREATIVE

ブランドガイドラインとUIライブラリを統合した包括的なデザインシステム。大規模プロダクトでも一貫したUXを実現するために、細かいUI仕様やデザイン原則が丁寧に整理されています。

PayPay for Developers(PayPay株式会社)

出典:PayPay for Developers

決済サービスに必要なUIやアクセシビリティ基準が含まれており、外部パートナー向けにも共有できるよう設計されています。スピーディーな開発を支える基盤です。

SmartHR Design System(株式会社SmartHR)

出典:SmartHR Design System

HR領域における使いやすさと信頼性を重視したデザインシステム。Figmaとエンジニア側の実装コンポーネントが密接に連携しており、社内外の開発スピードを向上させています。

IKYU Design Guideline(株式会社一休)

出典:IKYU Design Guideline

高級感とユーザビリティのバランスを重視したスタイルガイド。Web・アプリの各画面で洗練された体験を提供できるよう、トーン&マナーや画像の使い方まで細かく設計されています。

Spindle(株式会社サイバーエージェント)

出典:Spindle

多様なプロダクト群を支えるための柔軟性のある設計。Atomic Designに基づいた構成や、ドキュメントとの連携強化が特徴。若手クリエイターでも迷わず使える設計が魅力です。

まとめ:デザインシステムは“チームの共通言語”

デザインシステムは、チームやサービスが成長していく上で、UIの一貫性、開発スピード、そして品質維持を支える上で不可欠な基盤となります。単にスタイルガイドやコンポーネントライブラリを整備するだけでなく、運用ルールやデザイン原則を明確に定め、チーム全体で継続的に改善していくことが成功の鍵を握ります。

初めてデザインシステムに取り組む際は、まずは主要なコンポーネントやカラーガイドの整備から着手し、小さな成功体験を積み重ねていくことが重要です。

自社のプロダクトやチームの成熟度に合わせて段階的に導入を進めることで、長期的に価値ある仕組みへと育てていくことができるでしょう。

もし、今回ご紹介したようなデザインシステムの導入・整備、あるいはそれを活用した事業成長やUX改善にご興味がございましたら、ぜひFAKEまでお気軽にお問い合わせください。

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社名

株式会社FAKE

住所

〒150-6090 東京都渋谷区恵比寿4丁目20-4 Portal Ebisu H1

代表取締役

高橋 才将

設立

2020年1月

事業

DXコンサル、新規事業コンサル、システム開発、UIUXデザイン