
新規事業の創出は、企業の持続的な成長に不可欠なミッションです。しかし、どれほど革新的なアイデアであっても、「誰のどんな課題を解決するのか」という問いが曖昧なままでは、ユーザーに受け入れられず、失敗に終わるリスクが高まります。
この不確実性を乗り越えるために近年注目を集めているのが、「UXデザイン」の専門知識を持つデザインコンサルティング会社との協業です。ユーザー理解を出発点としたアプローチは、単なるアイデアを「ユーザーに選ばれる価値ある事業」へと変換する力を持っています。
本稿では、これから新規事業の立ち上げを検討しているコンサルファームや広告代理店の担当者、事業会社の新規事業責任者や経営層の方々に向けて、デザインコンサルティングの役割や具体的な支援プロセスを解説します。さらに、数あるパートナー候補の中から最適な企業を選ぶためのポイントもご紹介します。
この記事を通じて、単なる「デザイン支援」を超えたビジネス価値を理解し、自社に合ったパートナーを見つけるためのヒントを得ていただければ幸いです。
特に2026年は、生成AIによってプロトタイプ制作のコストが大きく下がり、検証のスピード自体では差がつきにくくなった年でもあります。だからこそ、何を検証すべきかを見極める仮説設計力と、ビジネスとユーザー体験を統合して考える構想力を持つコンサルティングパートナーの価値が、これまで以上に高まっています。
本記事で紹介する12社は、いずれも新規事業の構想段階から実装・グロースまで、幅広いフェーズでの支援実績を持つ会社です。自社が置かれているフェーズや課題の性質に応じて、参考にしていただければ幸いです。ぜひ最後までご覧いただき、自社に最適なパートナー選びの一助としてください。
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「デザイン」と聞くと、多くの方はWebサイトや広告の見た目を整える「制作」をイメージするかもしれません。しかし、ここで取り上げる「デザイン」は単なるビジュアル制作にとどまらず、事業そのものの方向性を形づくる広義の概念を指します。

デザインコンサルティングとは、「デザイン思考」や「ユーザー中心設計」といったアプローチを用い、新規事業のアイデア発想から事業化、そして市場投入後の改善に至るまで、事業全体を成功へと導くための活動です。
その役割は、単に「完成物」を納品することではありません。クライアントのビジネス課題を深く理解し、ユーザー視点を取り入れながら解決策を共創することにあります。デザインの力を活用することで、不確実性の高い新規事業を体系的かつ成功確率を高めながら進められる伴走者——それがデザインコンサルティングです。
特に新規事業においては、市場ニーズの不確実性が常に大きな壁となります。デザインコンサルティングは、この不確実性を科学的かつ創造的に乗り越えるための「羅針盤」として機能します。単に「欲しい機能」を形にするのではなく、その背後に潜むユーザーの本質的な課題を掘り下げることで、誰も気づかなかった新しい価値を創出するのです。
この「羅針盤」としての機能は、事業の初期段階だけでなく、方向転換が必要になった局面でも威力を発揮します。市場からのフィードバックをもとに、いつ、どのように舵を切るべきかを冷静に判断できる伴走者がいるかどうかは、新規事業の生存率を大きく左右します。
また、羅針盤としての役割を果たすためには、デザインコンサルティング会社自身が「正解を持っている専門家」ではなく「共に仮説を検証するパートナー」であるという姿勢を持っていることが前提になります。一方的に答えを提示するのではなく、対話を通じて共に納得解を探る姿勢を持つ会社かどうかも、見極めておきたいポイントです。この対等な関係性こそが、長期的な信頼関係を築く土台になります。
では、なぜ新規事業開発にデザインの専門家が不可欠なのでしょうか。最大の意義は、UX(ユーザー体験)価値とビジネス価値を統合して事業を設計できる点にあります。
従来の事業開発では、市場調査やビジネスモデルの検討が中心となり、プロダクト開発では「機能」に重点が置かれがちでした。しかしデザインコンサルティングでは、事業の初期段階から「ユーザーにとって本当に価値があるのか」という問いを徹底的に検証します。その結果、以下のような効果が得られます。
無駄な開発を減らせる
ユーザーリサーチやプロトタイピングを活用し、早い段階で「このアイデアに本当にニーズがあるのか?」を検証します。これにより、開発後に「誰にも使われない」といった失敗を未然に防げます。
顧客と一緒に創る
プロトタイプを実際のユーザーに試してもらい、フィードバックを反映させながら改善することで、市場に真に求められるプロダクトを共創できます。
チームの連携を強化する
デザイナーは「ビジネス」「技術」「ユーザー」の三つの視点をつなぐ架け橋となります。その結果、チーム全体の認識のずれを防ぎ、開発がスムーズに進行します。
意思決定のスピードが上がる
ユーザーの声という共通言語があることで、社内の議論が「誰の意見が正しいか」ではなく「ユーザーにとって何が正しいか」という軸に収束しやすくなり、合意形成のスピードが向上します。
デザインコンサルティングの真価は、事業戦略設計とUX設計を両輪で進められる点にあります。
多くの新規事業は、ビジネスモデル自体は優れていてもユーザー価値が不明確で頓挫したり、逆にUXは優れていても収益モデルが成立せずに失敗するケースが少なくありません。
デザインコンサルティングでは、ビジネスモデルの妥当性を検証しつつ、ユーザー課題を深掘りし、「UXをどのように収益化につなげるか」という視点を持った事業設計を行います。その結果、ユーザーに選ばれ、かつ持続可能なビジネスを実現できるのです。
この「戦略」と「デザイン」の両輪を高いレベルで回すことこそが、競合には模倣できない本質的な競争優位を築く鍵となります。
この両輪をどちらも高いレベルで回せる人材や組織は、市場全体で見ても希少です。だからこそ、外部のデザインコンサルティング会社と組むことは、コストではなく、自社だけでは築けない競争優位を獲得するための投資として捉えるべきでしょう。
特に、事業責任者が戦略とデザインの両方に精通していないケースでは、両者の橋渡し役としてデザインコンサルティング会社が果たす役割は一層大きくなります。専門用語に頼らず、経営陣が意思決定しやすい言葉で両者をつなげられるかどうかも、パートナー選びの重要な視点です。この翻訳力の有無が、社内の合意形成のスピードを大きく左右します。
新規事業の相談先として、デザインコンサルティング会社と混同されやすいのが、いわゆる「プロダクト開発会社」や「システム開発会社」です。両者は連携することも多いですが、担う役割は異なります。
プロダクト開発会社は、要件や仕様がある程度固まった後の実装フェーズを得意とし、決められた仕様を高い技術力で正確に形にすることに強みがあります。一方デザインコンサルティング会社は、そもそも「何を作るべきか」がまだ定まっていない構想段階から関与し、ユーザーインサイトの発掘や事業仮説の設計そのものを支援します。
新規事業の初期段階では、仕様を固める前段階の「何を検証すべきか」という問いに向き合う必要があるため、デザインコンサルティング会社との協業がより大きな価値を発揮します。逆に、方向性がすでに固まっている場合は、実装力に長けたプロダクト開発会社と組む方が効率的なケースもあります。自社が今どちらの問いに直面しているかを見極めることが、パートナー選びの出発点になります。
また、制作会社やフリーランスデザイナーとの違いも押さえておきましょう。制作会社は仕様が固まった後の画面制作を得意とし、フリーランスは特定領域における高いコストパフォーマンスが魅力です。これに対しデザインコンサルティング会社は、事業戦略とユーザー体験を統合的に設計する組織的な体制を持つ点が最大の違いであり、プロジェクトの複雑性が増すほどその価値が際立ちます。
生成AIの急速な普及は、デザインコンサルティングの現場にも大きな変化をもたらしています。従来は数週間を要していたユーザーインタビューの分析や、複数パターンのプロトタイプ作成が、AIツールの活用によって大幅に短縮されつつあります。
しかし、この変化は「デザインコンサルタントが不要になる」ことを意味しません。むしろ、誰でも素早くアウトプットを出せるようになったからこそ、何を検証すべきかという仮説の質、そしてユーザーの本質的な課題を見抜く洞察力の差が、これまで以上に事業の成否を分けるようになっています。
デザインコンサルティング会社を選ぶ際は、AIツールをどれだけ導入しているかという表面的な事実だけでなく、AIによって生まれた時間を、より深いユーザー理解やビジネス戦略の議論にどう再投資しているかという視点で評価することをおすすめします。単なる作業効率化のためのAI活用ではなく、事業の本質的な検証に人的リソースを再配分できているかどうかが、これからのパートナー選びの重要な分岐点になります。
では実際に、デザインコンサルティング会社はどのように新規事業を支援してくれるのでしょうか。ここでは、典型的なプロセスと、そこで活用される手法を整理してみます。

UXデザインコンサルティングのプロジェクトは、一般的に次の流れで進みます。
ユーザーリサーチ
何をするか: ターゲットとなるユーザーの潜在的なニーズや行動習慣を深く探るため、インタビューや観察調査を行います。
得られるもの: 「ペルソナ(典型的ユーザー像)」や「カスタマージャーニーマップ(利用体験を時系列で可視化したもの)」など、ユーザー理解の基盤となる資料が出来上がります。
アイデア創出・コンセプト定義
何をするか: リサーチから抽出した課題をもとに、チームでブレインストーミングを重ね、多様なアイデアを広げます。
得られるもの: 事業の核となるコンセプトや、それを体系化した企画書・サービス全体像の設計図。
プロトタイピング・テスト
何をするか: 開発に進む前に、アイデアを素早く形にして検証します。紙に描いたスケッチ(ペーパープロトタイプ)や、簡易に動かせる画面(インタラクティブプロトタイプ)を使って、ユーザーに実際に試してもらいます。
得られるもの: 画面設計図(ワイヤーフレーム)や、実際に触れるプロトタイプ。これにより課題が早期に顕在化し、手戻りコストを抑えられます。
デザイン・実装
何をするか: ユーザーテストを経て精査されたプロトタイプをもとに、正式なデザインと開発を進めます。
得られるもの: 完成度の高いデザイン(デザインカンプ)や、実際にユーザーが利用できるプロダクト。
この一連の流れをクライアントと密に連携しながら進めることで、仮説検証のサイクルが素早く回り、事業の成功確率を飛躍的に高められます。特に変化が激しい市場環境においては、このアジャイルなアプローチが大きな武器になります。
近年は、この4つのフェーズを直線的に一度だけ進むのではなく、小さく何周も回すことが主流になっています。特にプロトタイピング・テストの工程では、生成AIを活用することで従来より格段に速いサイクルでの検証が可能になっており、フェーズ間の往復コストそのものが下がっている点も見逃せません。
このサイクルを何周も回す前提に立つと、1周ごとの検証コストをいかに下げられるかが、プロジェクト全体の投資効率を左右します。デザインコンサルティング会社を選ぶ際は、1回あたりの検証にどれくらいの期間とコストがかかるのか、具体的な数字を持って説明できるかどうかも確認しておくとよいでしょう。
新規事業支援に強みを持つデザインコンサルティング会社は、単なる「デザイン制作」に留まらず、アイデア創出から開発、そしてグロースまでを一気通貫でサポートします。これは「納品して終わり」ではなく、成果に責任を持つ姿勢の現れです。
初期フェーズ: UXリサーチャーやサービスデザイナーがユーザー課題を掘り下げ、事業コンセプトを共創。
開発フェーズ: UI/UXデザイナーとエンジニアが協働し、プロトタイプとテストを繰り返しながらプロダクトを磨き込む。
グロースフェーズ: データアナリストやグロースハッカーが行動データを分析し、継続的な改善を推進。
内製化支援: 将来的に自社でUXデザインを回したい企業には、ワークショップやOJTを通じてノウハウを移転し、組織に文化を根付かせる。
このように各フェーズで最適な専門家が投入されるため、プロジェクトのスピードと質の両立が実現します。
一気通貫の体制を評価する際は、各フェーズの担当者が完全に分業しているのか、それとも同じチームがフェーズを横断して関与し続けるのかを確認しておくとよいでしょう。後者の方が、初期段階で得たユーザーインサイトが後工程まで薄れずに引き継がれやすい傾向があります。
また、内製化支援の有無も重要な確認ポイントです。将来的に自社でUXデザインを回していきたいと考えているのであれば、単にアウトプットを納品するだけでなく、ワークショップやOJTを通じてノウハウを移転してくれる会社を選ぶことで、プロジェクト終了後も自走できる組織づくりにつなげられます。
新規事業が失敗する典型的な理由のひとつは、戦略・デザイン・実装がそれぞれ独立して進んでしまうことです。
たとえば、
戦略: 「若者向けSNSで収益化を狙う」
UI/UX: 「高齢者でも使いやすいシンプルな設計」
実装: 「技術制約でごく限られた機能しか実装できない」
このように方針がバラバラでは、プロジェクトの方向性が定まらず、コストやスケジュールの大幅なロスにつながります。
デザインコンサルティング会社は、企画段階から開発段階まで一貫して関与することで、以下を実現します。
企画段階: ビジネス的意図と技術的実現性を踏まえた戦略設計。
設計・実装段階: デザインの意図を正しくコードに落とし込み、認識のズレを防止。
結果として、ユーザー価値・ビジネス成果・技術的可能性の3要素を高いレベルで統合し、失敗リスクを最小限に抑えた事業開発が可能になります。
この整合性を保つ上で有効なのが、戦略・デザイン・実装の各担当者が定期的に一堂に会し、認識をすり合わせる場を設けることです。デザインコンサルティング会社がこうした場のファシリテーションまで担ってくれるかどうかも、選定時に確認しておきたいポイントです。
特に新規事業では、当初描いていた戦略が検証結果によって修正されることが前提です。戦略の変更が生じた際に、デザインと実装の方針までスムーズに連動して見直せる体制があるかどうかが、プロジェクト全体の柔軟性を大きく左右します。
デザインコンサルティング会社への依頼を検討する際、多くの企業が気になるのが費用感です。依頼内容や企業の規模によって金額は大きく変動しますが、大まかな目安を知っておくことで予算策定がスムーズになります。
ユーザーリサーチやコンセプト定義など、構想段階のみを依頼する場合は、数十万円から数百万円程度の予算で着手できるケースが多く見られます。プロジェクト期間も1〜3カ月程度が目安です。
プロトタイピングから実装、グロース支援まで一気通貫で依頼する場合は、数百万円から一千万円を超える規模になることも珍しくありません。プロジェクト期間も半年から一年以上に及ぶことが一般的です。
なお、新規事業は検証結果によって方向性やスコープが変わることが前提です。契約の初期段階から、検証結果次第でスコープを柔軟に見直せる契約形態になっているかどうかを確認しておくと、後々の認識齟齬を防ぎやすくなります。金額の大小だけでなく、自社の課題規模とゴールに見合ったスコープをパートナーと共に設計する姿勢が重要です。
費用を検討する際は、金額の絶対値だけでなく「その投資によって、どれだけ致命的な失敗を早く安く回避できるか」という観点を持つことも重要です。仮説検証にかける数十万円の投資は、検証を怠って多額のシステム投資が無駄になるリスクと比較すれば、決して高い出費ではありません。
新規事業の立ち上げにおいて、どのデザインコンサルティング会社をパートナーに選ぶかは、成功の分かれ道となる重要な判断です。しかし「どの会社が自社に合っているのか?」という問いに、明確な答えを出すのは簡単ではありません。ここでは、選定時の視点と注目すべき企業事例をご紹介します。

パートナーを選ぶ際、最も大切なのは 「自社の現状と課題に合った専門性を持っているか」 という点です。状況に応じて適したタイプの企業は変わってきます。
自社の状況に合っているか
「まだアイデアすらない」なら、ユーザーリサーチやアイデア創出を得意とする会社。
「プロトタイプはあるが検証したい」なら、ユーザーテストやプロトタイピングに強い会社。
「リリース後の改善を重視したい」なら、データ分析やグロースハックに実績がある会社。
実績の中身はどうか
単に有名企業のロゴが並んでいるだけではなく、
「そのプロジェクトで何を目指し、どう成果を出したのか」
というプロセスを具体的に確認しましょう。自社の事業に近い実績があると、再現性の面でも安心です。
提案は現実的か
「夢のあるアイデア」だけでは不十分です。予算・期間・技術制約など、現実的な条件を踏まえたうえで提案してくれるかどうかも重要な見極めポイントです。
その後のサポートはどうか
プロジェクト終了後も伴走してくれるか、自社がノウハウを吸収して独自に改善を進められる体制づくりを支援してくれるかどうかも大切です。
これら4つの基準に加えて、初回の商談での質問の質にも注目してみてください。自社の事業背景を深く理解しようとする質問を投げかけてくる会社ほど、表面的な提案ではなく、本質的な課題解決を志向している傾向があります。
また、提示された実績の裏側にあるプロセスを深掘りして質問することも有効です。「なぜその仮説を立てたのか」「検証がうまくいかなかった時どう軌道修正したのか」を具体的に語れる会社ほど、再現性のある検証力を持っている可能性が高いといえます。可能であれば、実際に導入した企業の担当者から直接話を聞く機会を設けてもらうことも、公開情報だけでは見えない実態を知る上で有効な手段です。
ここでは、新規事業支援に強みを持つデザインコンサルティング会社を12社ピックアップします
FAKE Inc.
戦略からUI/UXまでを包括的に支援。ブランド視点でのマーケティングにも強く、プロダクトにとどまらない“ブランド全体の体験設計”を実現します。
全メンバーがビジネス職出身のデザイナーで構成されている点が独自の強みで、経営層やプロダクトマネージャーとの間にコミュニケーションの壁が生じにくく、事業視点での意思決定を強力に支援します。

えそら合同会社
リサーチから事業支援、UX内製化までをカバー。特に、初期段階におけるユーザーインサイトの深い掘り下げに定評があります。
少数精鋭ならではの機動力を活かし、クライアント企業に深く入り込んだ伴走支援を行うスタイルが特徴で、初期の構想段階から密度の濃い議論を重ねたい企業に向いています。

ニジボックス
構想から運用まで一貫したUXコンサルティングを提供。大手企業の新規事業を多数支援し、伴走型でPDCAを回す姿勢に強みがあります。リクルートグループの新規事業開発で培ったノウハウを基盤に持ち、社内にエンジニアを抱えているため、リサーチから実装までをワンストップで完結できる点も見逃せません。

beBit
独自ツール「UXノート」を活用し、ユーザー行動を分析。UXを起点にした戦略立案に長けており、論理的でデータドリブンな提案が特徴です。ユーザーの心理変容プロセスを可視化する独自の分析手法に定評があり、大手企業のデジタルサービスにおけるコンバージョン改善など、データドリブンな意思決定を求める企業から高く評価されています。

NCDC
戦略・UX・実装をワンチームで支援。技術面にも精通しており、ビジネスに直結する実現性の高いソリューションを提供します。戦略・デザイン・実装の担当者が分業されがちな業界にあって、これらを一つのチームとして統合的に推進できる体制を持つ点が、他社との明確な違いです。

株式会社THE GUILD
多様な専門性を持つフリーランス集団によるクリエイティブファーム。デザイン思考とリーンUXを組み合わせたスピーディな検証力を武器に、テクノロジーとデザインを融合させた事業戦略の立案に強みを持ちます。プロジェクトごとに最適なメンバーを編成できる機動力を持ち、特定の技術や手法にこだわらず、事業課題に応じて柔軟にアプローチを変えられる懐の深さが評価されています。
株式会社グッドパッチ
「デザインの力を証明する」を掲げるデザイン経営のリーディングカンパニー。3万件を超えるデザインノウハウを体系化し、上流の戦略立案から組織へのデザイン思考の浸透まで長期的に伴走します。大企業からスタートアップまで幅広い支援実績を持ち、新規事業の立ち上げだけでなく、事業がスケールした後のデザイン組織の内製化まで見据えた長期的な伴走が可能です。
株式会社Sun Asterisk
ビジネス・デザイン・テクノロジーの専門チームが一体となり、1,000件以上の新規事業開発を支援してきたデジタル・クリエイティブスタジオ。アイデアを最速でMVPへと実装する開発力が特徴です。海外拠点を活用したグローバルな開発体制も持ち合わせており、スピードとコストのバランスを重視する新規事業チームからの支持が厚い点も特徴です。
株式会社PIVOT
UXデザインとエンジニアリングを高度に融合させ、動くプロトタイプを素早く構築する力に長けています。利用前後を含めた体験全体を見据えた設計で、事業の本質的な価値を高速で形にします。徹底したユーザーテストを通じて得たインサイトを次のプロトタイプへ即座に反映させる回転の速さが強みで、検証サイクルのスピードを重視する新規事業チームと相性が良好です。
株式会社ゆめみ
数百名規模のエンジニアリング組織を擁し、上流のUX設計から大規模な実装まで一貫して対応。クライアント企業への内製化支援にも定評があり、自走できる開発組織づくりに貢献します。新規事業がスケールし、開発体制を自社に取り込みたいと考えるフェーズにおいて、外部依存から内製への移行を段階的に支援できる体制が整っています。
フェンリル株式会社
創業期からスマートフォンアプリ開発を牽引し、複雑なシステムでも使い心地を損なわない緻密なUI/UXデザインを提供。長期運用を前提とした品質管理体制が強みです。大手企業のミッションクリティカルなアプリ開発の実績も豊富で、新規事業であっても既存の大規模サービスと連携させたいというニーズに対応しやすい点が特徴です。
株式会社モンスターラボ
世界数十カ国に拠点を持つグローバル体制を背景に、大規模なDXプロジェクトの実績が豊富。リリース後のデータ分析に基づくグロースハックにも強みを持ちます。海外展開を見据えた新規事業においても、現地のユーザー行動データに基づいたグロース支援が可能で、グローバル市場を視野に入れる企業にとって心強い選択肢です。
12社にはそれぞれ異なる強みがあるため、事業フェーズに応じて使い分けることをおすすめします。まだアイデアが固まっていない構想段階であれば、FAKE Inc.やえそら合同会社、THE GUILD、グッドパッチのように、リサーチや事業戦略の立案から伴走できる会社が適しています。
プロトタイプはあるものの検証を急ぎたい段階であれば、ニジボックスやSun Asterisk、PIVOTのようなスピード感のある会社が力を発揮します。リリース後のグロースを重視するのであれば、beBitやモンスターラボのようなデータ分析に強い会社が候補になるでしょう。そして、技術面まで含めて一気通貫で任せたいのであれば、NCDCやゆめみ、フェンリルのような開発力を併せ持つ会社が有力な選択肢です。
もちろん複数の強みを併せ持つ会社も多いため、最終的には個別の商談を通じて自社の課題への理解度を確かめることをおすすめします。
なお、事業のフェーズが進むにつれて、複数のデザインコンサルティング会社を使い分けるという選択肢もあります。構想段階と実装段階で異なるパートナーと組む場合は、フェーズが変わるたびに蓄積したユーザーインサイトが失われないよう、ドキュメントや引き継ぎの仕組みをあらかじめ整えておくことが重要です。複数社にまたがる場合は、初回の商談時点で将来的な引き継ぎの可能性を伝えておくと、成果物の形式についてもすり合わせやすくなります。
デザインコンサルティング会社への依頼が期待した成果につながらない場合、いくつかの共通した失敗パターンがあります。
専門家に依頼したからと安心し、自社は意思決定だけを行う「お客様」の立場に留まってしまうと、プロジェクトを通じて得られるはずのノウハウが社内に蓄積されません。自社のメンバーが実務レベルでプロジェクトに関与する体制を、契約前から設計しておくことが重要です。
「なんとなく良くなった」という感覚的な評価では、投資判断の妥当性を社内に説明できません。プロジェクト開始前に、コンバージョン率やユーザーの声といった定量・定性両面の評価指標を明確にしておくことが、成果を正しく評価するための前提条件になります。
せっかく一気通貫の体制を持つ会社に依頼しても、自社側の窓口が各フェーズごとに別の担当者に分かれてしまうと、情報の伝達にロスが生じます。可能な限り、自社側も一貫した担当者がプロジェクト全体を把握できる体制を整えておきましょう。
これら3つの失敗パターンに共通するのは、いずれもプロジェクトを「発注して終わり」の関係として捉えてしまっていることです。デザインコンサルティング会社との協業を、自社の組織能力を高める機会として位置づけることが、失敗を避ける最も確実な方法です。
こうした失敗を未然に防ぐためにも、プロジェクト開始前のキックオフの場で、自社とデザインコンサルティング会社の双方が果たすべき役割分担を明文化しておくことをおすすめします。曖昧な役割分担のまま進めてしまうと、責任の所在が不明確になり、問題が起きた際の対応が後手に回りがちです。
最終的にパートナーを決定する前に、契約内容についても確認しておきたいポイントがあります。
まず、見積もりの内訳が明確になっているかを確認しましょう。リサーチ・戦略設計・UI制作・実装伴走など、工程ごとに費用と成果物が対応しているかを確認することで、後から「思っていた範囲と違う」という認識のズレを防ぐことができます。
次に、プロジェクトの進行中に発生しうるスコープの変更について、どのように対応するかをあらかじめ取り決めておくことも重要です。新規事業は検証結果次第で方向性が変わることが前提のため、追加費用の発生条件や意思決定プロセスを事前にすり合わせておくと、後々のトラブルを避けられます。
最後に、プロジェクト終了後の関係性についても話し合っておくとよいでしょう。単発の契約で終わるのか、グロースフェーズも継続して依頼するのかによって、初期段階での体制設計やドキュメントの残し方も変わってきます。これらの確認事項は、契約書を交わす直前ではなく、初回の商談やヒアリングの段階から少しずつ擦り合わせておくことをおすすめします。
また、複数のデザインコンサルティング会社から見積もりを取る際は、金額の比較だけでなく、見積もりの根拠となる工数の算出方法についても質問してみましょう。工数の内訳を丁寧に説明できる会社ほど、プロジェクト管理に対する解像度が高い傾向があります。金額の多寡だけでなく、こうした説明の納得感も含めて総合的に比較検討することをおすすめします。
新規事業開発では、現場の検証がどれだけ進んでも、経営層の合意が得られなければプロジェクトは前に進みません。デザインコンサルティング会社と協働する際は、経営層に向けた説明の仕方についても意識しておくとよいでしょう。
特に有効なのが、抽象的な「良いUX」を語るのではなく、検証によって得られた具体的なユーザーの声や行動データを、事業のKPIと結びつけて提示する方法です。優れたデザインコンサルティング会社は、こうした経営層向けの説明資料の作成や、報告の場での同席にも協力してくれます。
また、経営層とのコミュニケーションにおいては、専門用語を多用せず平易な言葉で本質を伝える力も重要です。デザインの専門性を分かりやすく翻訳できる会社ほど、組織全体を巻き込んだ意思決定を後押しできます。
デザインコンサルティングを導入する際に成果を最大化するには、いくつか意識しておきたい視点があります。
専門家に依頼するからといって、すべてを任せきりにするのは少しもったいない選択です。むしろ、プロジェクトを通じて自社の力を高める機会と捉えることが重要です。
一緒に学ぶ姿勢を持つ
コンサルタントの思考法やノウハウを吸収し、次のプロジェクトに活かせるようにしましょう。
自社メンバーを積極的に参加させる
実務の現場に関わることで、スキルやマインドセットが社内に根づきます。UXデザインを“外注するもの”から“自社文化”へと昇華させる第一歩になります。
外部パートナーとの協業は、単なる課題解決の手段にとどまらず、組織力を底上げするための絶好の機会となります。
特に、プロジェクトの議事録やリサーチ結果などのドキュメントを、自社側でも整理・保管しておく習慣をつけることをおすすめします。プロジェクト終了後にノウハウが散逸せず、次の新規事業にも活かせる資産として残すことができます。
さらに、プロジェクトの節目ごとに「何を学んだか」を自社メンバー同士で振り返る場を設けることも有効です。外部パートナーから得た知見を組織の共通言語として定着させることで、次のプロジェクトからは自社だけでも一定レベルの検証を回せるようになっていきます。
成果を測るときに「なんとなく使いやすくなった」では説得力に欠けます。投資効果をきちんと説明できるよう、定量と定性の両面で評価指標を設定しておくことが大切です。
具体的な数字で測る
コンバージョン率(CVR)、アクティブユーザー数、売上など、客観的に確認できる数字。
ユーザーの声を拾う
インタビューや問い合わせ内容を通じて、ユーザーがどんな体験をしているかを理解する。
こうした評価をプロジェクト開始前に明確化しておけば、成果を社内に納得感をもって説明でき、次の挑戦につなげやすくなります。
評価指標は、プロジェクト開始時点で「良い数字」と「悪い数字」の両方の基準をあらかじめ決めておくことをおすすめします。想定より悪い結果が出た際にどう判断するかを事前に決めておくことで、検証結果に基づいた冷静な意思決定がしやすくなります。
また、定量指標だけに偏ると、数字の裏にあるユーザーの感情や文脈を見落とすリスクがあります。定量データで「何が起きているか」を把握し、定性データで「なぜそれが起きているか」を深掘りするというセットでの評価を心がけましょう。
新規事業の成功に必要なのは、斬新なアイデアだけではありません。その価値をユーザーに届け、体験として定着させる「デザインの力」が不可欠です。
UXを基盤とするデザインコンサルティング会社は、単なるデザイン制作会社ではありません。ビジネス戦略や組織文化を巻き込みながら、一緒に事業を成長させていく「共創の伴走者」です。
今回ご紹介した選定の視点や支援企業事例を参考に、ぜひ貴社に最適なパートナーを見つけ、新規事業の未来を切り拓いてください。
当社でも、UXデザインコンサルティングを通じて新規事業の支援を行っています。ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
パートナー選びに迷った際は、まず小さなテーマで壁打ちの相談をしてみることをおすすめします。仮説が固まりきっていない段階からの対話にこそ、デザインコンサルティングの真価が発揮されます。新規事業は正解のない問いに向き合い続ける長い旅のようなものですが、誠実に伴走してくれるパートナーがいれば、その道のりは着実に前進していきます。
UXデザインへの投資は、単なるコストではなく、事業の競争力を左右する中長期的な資産形成です。焦らず、じっくりと自社に合うパートナーを見極めてください。
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お問い合わせ
会社概要
社名
株式会社FAKE
住所
〒150-6090 東京都渋谷区恵比寿4丁目20-4 Portal Ebisu H1
代表取締役
高橋 才将
設立
2020年1月
事業
DXコンサル、新規事業コンサル、システム開発、UIUXデザイン