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定量分析・定性分析とは?数字と感覚でユーザーを理解する、UXリサーチの基礎

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作成日 :

2024/4/1 02:34

更新日 :

2025/11/19 08:52

「数字を見れば“何が起きているか”は分かる。でも、“なぜそうなったのか”は見えてこない。」

UXやマーケティングの現場でよく生じるこの問題は、定量分析と定性分析という2つの視点を行き来することで解消されます。

定量分析はデータで状況を捉える手法。
定性分析は人の行動や感情の背景を理解する手法。

どちらか一方では不十分で、両方を組み合わせることで初めて「ユーザー理解の精度」が上がります。

本稿では、定量・定性の定義から手法、実践的な使い分け、そしてFAKEが考える「デザインリサーチにおける最適なバランス」までを具体的に整理します。

目次

「定量的」と「定性的」の違い

定量的:数で現象を測る

「定量的」とは、数値で現象を捉える考え方。
Webサイトで言えば、PV(ページビュー)、CVR(コンバージョン率)、滞在時間、離脱率などが該当します。

これらは誰が見ても同じ意味を持ち、チーム全体で共有しやすい。
データを扱うビジネスでは、この「客観性」が重要です。

ただし、数字は結果を示すだけで、理由までは語ってくれません。

定性的:言葉で背景を読み取る

一方で「定性的」は、数字では表せない“質的な情報”を扱います。
ユーザーインタビュー、自由回答のアンケート、SNSの声、行動観察などがこれに当たります。

「この画面が少し不安」「もう少し直感的に使いたい」
そんな声にこそ、数字には現れない課題やニーズが隠れています。

定性情報は曖昧に見えますが、人の行動の“なぜ”を理解するためには欠かせません。

定量分析と定性分析の定義

分析種別

内容

得られるもの

代表的な手法

定量分析

数値データを使い、現象や傾向を把握する

「何が起きているか」

アクセス解析、A/Bテスト、選択式アンケート

定性分析

言葉・観察・主観から、背景を理解する

「なぜ起きているか」

ユーザーインタビュー、ヒューリスティック分析、ユーザビリティテスト

どちらもユーザーを理解するための重要な手段です。
定量が「事実」を示し、定性が「理由」を明らかにする。
この2つを行き来することで、表面的な結果の先にある“構造的な理解”へと進めます。

定量分析の特徴と手法

特徴

定量分析は、データを集めて数値化し、傾向を客観的に把握する手法です。
チーム全体で判断を揃えるときや、施策の効果を比較する際に欠かせません。

メリット

  • 客観性が高く、共有しやすい

  • 傾向や変化を追いやすい

  • 効果検証に強い

デメリット

  • 背景が見えづらい

  • 数値の解釈を誤るリスクがある

主な手法

  • アクセス解析:サイトやアプリの利用状況を数値化

  • A/Bテスト:デザインや文言のパターンを比較して成果を測定

  • 選択式アンケート:回答を選択肢化して統計的に集計

定量分析の目的は、現状を客観的に把握し、意思決定の土台をつくること。
「事実を見える形にする」のが役割です。

定性分析の特徴と手法

特徴

定性分析は、ユーザーの体験や感情を言葉や行動から理解する手法です。
データでは拾いきれない“背景の物語”を明らかにします。

メリット

  • ユーザーの意識や動機を深く理解できる

  • 課題の本質を見つけやすい

  • 新しい仮説を発見しやすい

デメリット

  • 主観的で偏りが生じやすい

  • 結果を一般化しにくい

  • 分析に時間がかかる

主な手法

  • ユーザーインタビュー:会話を通して意識・動機を掘り下げる

  • ユーザビリティテスト:操作中の行動を観察し、課題を発見する

  • ヒューリスティック分析:専門家の経験則に基づく評価

  • ヒートマップ分析:クリックやスクロールの行動を可視化

定性分析の本質は、“数字では見えない部分”を言語化すること。
つまり、ユーザーの行動の背後にある「判断理由」を見つけることにあります。

定量と定性を組み合わせる意義

定量と定性のどちらかだけで判断すると、誤解が生まれます。

たとえば、「購入フォームの3ページ目で離脱が多い」という定量データがあったとします。数字は問題を示してくれますが、理由は分かりません。

そこに定性分析を加えると、
「入力項目が多くて時間がかかる」「ボタンの文言が不安」など、原因が具体化します。

そして改善後、再び定量で検証すれば、施策の効果を数値で確かめられます。
この往復を繰り返すことで、“感覚で動かし、数字で確かめる”設計サイクルが確立します。

両者をつなぐ6ステップの実践プロセス

ステップ

内容

目的

STEP 1

定量データで課題を特定

問題の発生箇所を明確にする

STEP 2

定性調査で原因を探る

背景や心理を理解する

STEP 3

定量×定性で仮説を磨く

精度の高い施策設計

STEP 4

定性テストで検証

改善案の妥当性を確認

STEP 5

定量データで効果測定

数値で成果を可視化

STEP 6

定性で再評価

実施後のユーザー反応を理解

このプロセスを回すことで、意思決定が感覚だけに偏らず、
数字に閉じない“バランスの取れたUX改善”が可能になります。

デザイン思考との関係性

デザイン思考のプロセスは「共感→定義→発想→プロトタイプ→テスト」。
この流れの中にも、定性と定量の両方が組み込まれています。

  • 共感・定義:定性分析(観察・インタビュー)

  • テスト・検証:定量分析(A/Bテスト、指標計測)

つまり、デザイン思考そのものが定性と定量の反復で成り立っている。
感覚的な共感から始まり、数値的な検証で終える。
この往復が、アイデアを「感情の共感」から「実用的な価値」へと変換していきます。

FAKEの視点:数字と感覚のバランスを取る

FAKEでは、デザインを「人を理解する仕組み」と捉えています。

数字を見れば傾向が分かる。
ユーザーの声を聞けば、動機が分かる。
どちらも欠ければ、設計は片目で進むようなものです。

定量は地図のように全体を示し、定性は現場の風景を教えてくれます。

FAKEが重視するのは、その2つの視点を「対立させない」こと。
データと感覚の両方を扱うリサーチ設計こそ、ブランドやサービスを長期的に育てる基盤になると考えています。

実務で使うためのヒント

  • 目的を先に決める:「とりあえずアンケート」では成果に結びつかない。

  • 定量→定性の順に分析する:全体像→理由→改善の流れをつくる。

  • サンプルサイズを意識する:定量は多く、定性は少なく深く。

  • 報告ではなく理解を目的にする:数字や発言を“ストーリー”にまとめ、チームで共有する。

リサーチの目的は「報告書をつくること」ではなく、「人を正確に理解し、行動に活かすこと」です。

まとめ:データと人をつなぐリサーチ設計

定量分析は「事実を測るための手段」
定性分析は「理由を理解するための手段」

両方を組み合わせることで、デザインは“勘と経験”から“構造的理解”へと進化します。

数字だけでは人は見えない。
声だけでは方向が定まらない。
どちらの情報も等しく扱うバランス感覚が、これからのUXに求められます。

FAKEは、データと感覚を往復できるデザイナーこそが、
次の時代の“強いチーム”をつくると考えています。

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会社概要

社名

株式会社FAKE

住所

〒150-6090 東京都渋谷区恵比寿4丁目20-4 Portal Ebisu H1

代表取締役

高橋 才将

設立

2020年1月

事業

DXコンサル、新規事業コンサル、システム開発、UIUXデザイン