arrow_back

BLOG

ユニバーサルデザインに強いデザイン会社の選び方と比較の基準を解説

  • デザイン

  • UIUX

  • 企業紹介

作成日 :

2026/9/17 01:16

更新日 :

2026/9/15 17:54

ユニバーサルデザインを依頼しようとすると、どの会社に頼めばよいのかが見えにくいという問題に突き当たります。制作実績のページにその言葉が並んでいても、実際にどこまでできるのかは書かれていないことが多いためです。

対応できる範囲は会社によって大きく違い、配色や書体の調整までの会社と、要件定義から運用の仕組みまで担える会社が同じ言葉を使っています。この記事では、ユニバーサルデザインを任せられるデザイン会社を見分けるための基準と、発注前に決めておくべきことをご紹介します。

この記事を読むと理解できること

  • ユニバーサルデザインに対応できるデザイン会社の種類と、それぞれの守備範囲

  • 依頼先を比較するときに見るべき六つの基準

  • 提案書や実績から実力を読み取るための具体的な着眼点

  • 発注前に自社側で決めておくべきことと、契約に入れるべき要件

  • 費用が変動する要因と、見積もりを比較するときの注意点

  • 依頼後に成果を確認するための指標の持ち方

ユニバーサルデザインを依頼できるデザイン会社の種類

まず、依頼先にはいくつかの類型があることを押さえておきます。同じデザイン会社という言葉でも、得意な領域がはっきり分かれています。

グラフィックや印刷物を主戦場とする会社は、書体、配色、レイアウトの読みやすさに強みがあります。パッケージや案内表示のように、限られた面積に情報を収める課題では有力な選択肢です。一方でWebやアプリの実装を伴う要件では、対応範囲の外に出ることがあります。

Web制作を主とする会社は、規格への適合作業に慣れている場合が多く、コントラスト比や代替テキスト、キーボード操作といった項目を実装まで持っていけます。ただし、何を作るべきかという上流の設計から関与する体制を持たない会社もあるため、要件が固まっていない段階での依頼には向き不向きがあります。

UI/UXの設計を軸にするデザイン会社は、利用者の調査から要件定義、設計、検証までを一連で担います。ユニバーサルデザインを個別の対応項目ではなく設計の前提として扱えるため、方針から作りたい場合に適します。

事業や業務そのものの設計まで踏み込むコンサルティング寄りの会社もあります。ユニバーサルデザインを全社の基準として定め、複数のプロダクトに展開したいような場合は、この類型が対象になります。自社の課題がどこにあるかによって、見るべきデザイン会社の類型が変わります。

なお、この四つは看板で見分けられるものではありません。制作会社を名乗っていても上流から入る体制を持つ場合があり、逆にコンサルティングを掲げていても実装に踏み込めない場合があります。ユニバーサルデザインの依頼先としての適性は、次章の基準で個別に確かめる必要があります。

ユニバーサルデザインでデザイン会社を比較する六つの基準

依頼先を比べるときは、次の六つを揃えて見ると判断しやすくなります。

第一に、対応範囲がどこからどこまでかです。調査と要件定義に入るのか、設計だけか、実装まで行うのか、運用の仕組みまで作るのか。ユニバーサルデザインは作って終わりにならないテーマなので、運用まで見られるかどうかが実質的な差になります。

第二に、判断の根拠を説明できるかです。なぜこの配色なのか、なぜこの文字サイズなのかを、規格や利用者の観察に基づいて説明できる会社は、社内での合意形成も一緒に進めてくれます。感覚的な良し悪しだけで語る場合は注意が必要です。

第三に、検証の方法を持っているかです。自動チェックだけで済ませるのか、対象となる利用者に触ってもらう工程を設けるのか。後者の経験がある会社は、規格への適合と実際の使いやすさが別物であることを理解しています。

第四に、実装への関与度です。基準を守り続けるには、デザイントークンやコンポーネントとして実装に埋め込む必要があります。この領域に踏み込めるかどうかで、納品後の劣化速度が変わります。

第五に、既存の体制への適応です。社内にデザイナーやエンジニアがいる場合、その体制に合わせて役割を分担できるか。すべてを引き受ける形しか提案できない会社は、社内に知見が残りません。

第六に、ユニバーサルデザインの対象範囲を一緒に決めてくれるかです。誰に向けて作るのかという意思決定は、本来は発注側の責任です。しかし判断材料を揃えて議論を進行できる会社かどうかで、決められるかどうかが変わります。

デザイン会社の提案と実績からユニバーサルデザインの実力を読み取る

比較の基準が決まったら、提案書と実績の見方が問題になります。ユニバーサルデザインという言葉の使われ方には、実力の差が出やすい傾向があります。

デザイン会社の実績を見るときは、成果物の見た目ではなく、どの課題をどう解いたかの記述に注目します。読みにくさの原因をどう特定したのか、どんな制約の中で判断したのかが書かれていれば、実際にその工程を担った可能性が高いといえます。完成画像だけが並ぶ場合は、判断の部分が別の誰かだったことも考えられます。

提案書では、デザイン会社がこちらの伝えていない前提を勝手に置いていないかを見ます。対象利用者の範囲を発注側と決めずに提案してくる場合、実務でも同じ進め方になります。逆に、範囲を決める場を提案に組み込んでいる会社は、この工程の重要性を理解しています。

見積もりの内訳も判断材料になります。検証と修正の工数が計上されていない見積もりは、作って納品するところまでしか想定していない可能性があります。ユニバーサルデザインは検証で初めて問題が見つかるテーマなので、ここの計上は実力を示す指標になります。

デザイン会社の選び方全般については新規事業支援に強いデザイン会社6選でも整理しているため、あわせてご覧ください。

ユニバーサルデザインをデザイン会社に依頼する前に決めておくこと

依頼がうまくいかない原因の多くは、発注側の準備不足にあります。最低限、次の三つは社内で決めてから声をかけます。

ひとつめは、ユニバーサルデザインの対象となる利用者と利用場面です。誰に向けて作るのかが曖昧なままだと、提案の比較すらできません。年齢層、身体の状態、使用言語、利用環境のどこまでを含めるのかを、粗くてよいので言語化しておきます。

ふたつめは、既存資産の状態です。ガイドラインがあるのか、デザインシステムはあるのか、過去に指摘を受けた箇所はあるのか。これを整理して渡すだけで、提案の精度が大きく変わります。

みっつめは、社内の推進体制です。誰が決裁し、誰が日々の確認を担うのか。ここが決まっていないと、納品後に守る人がいなくなります。

契約に入れる要件としては、測れる条件を明記することが重要です。文字サイズの下限、コントラスト比、キーボードだけで主要な操作が完結すること、といった形です。ユニバーサルデザインに配慮するという表現だけでは、検収の段階で判断できません。あわせて、検証の方法と、基準を満たさなかった場合の修正の扱いも書いておきます。

ユニバーサルデザインをデザイン会社に依頼する費用が変わる要因

費用は依頼先と範囲によって大きく変わるため、相場という形で一律には示せません。比較するときは、何が費用を動かしているのかを分解して見ます。

対象範囲の広さが最も大きな要因です。単一のWebサイトなのか、複数のプロダクトに共通する基準を作るのか。後者は初期費用が上がる代わりに、展開するほど一件あたりのコストは下がります。

既存資産の状態も影響します。デザインシステムが整っている組織では、基準を組み込む作業が中心になり工数は読みやすくなります。逆に、画面ごとに実装がばらついている場合は、調査と整理の工程が先に必要です。

検証の深さも費用を左右します。自動チェックのみか、対象利用者を招いたテストを行うか、その回数はどれだけか。ここを削ると費用は下がりますが、納品後に問題が見つかる確率が上がります。

運用の仕組み作りを含めるかどうかも分岐点です。チェックの自動化やドキュメントの整備は初期費用に乗りますが、これが無いと数年で元の状態に戻ります。見積もりを比較するときは、金額の総額ではなく、どの範囲が入っていて何が入っていないかを揃えてから並べることが要点です。

デザイン会社に依頼したユニバーサルデザインの成果を確認する

発注して終わりにしないために、確認の方法を最初に決めておきます。指標は二種類を組み合わせます。

機械的に測れる指標としては、規格への適合率、コントラスト比を満たさない箇所の数、代替テキストの設定率などがあります。これらは更新のたびに自動で測れるため、劣化の監視に向いています。

体験の側の指標としては、主要な導線でのタスク完了率と、条件ごとの差を見ます。全体平均が良くても、特定の条件で完了率が落ちているなら、そこに障壁が残っています。ユニバーサルデザインの成果は、この差が縮まったかどうかで判断するのが最も実態に近い測り方です。

確認の頻度と担当も決めておきます。納品直後は問題が無くても、更新を重ねるうちに基準は崩れます。月次あるいは四半期ごとに誰が何を確認するのかを、契約段階で合意しておくと運用に乗りやすくなります。

FAKEでは、UI/UXデザインから業務システムの設計、現場に入って実装と定着まで担うFDE支援までを一連で提供しています。方針を決めるところから運用に残す仕組みまで通して相談したい場合は、お問い合わせからご連絡ください。

まとめ

整理すると、ユニバーサルデザインを依頼できるデザイン会社には、印刷物に強い会社、Web実装に強い会社、UI/UX設計を軸にする会社、事業設計まで踏み込む会社という類型があり、自社の課題がどこにあるかで見るべき相手が変わります。

比較の基準としては、対応範囲、判断の根拠を説明できるか、検証の方法を持っているか、実装への関与度、既存体制への適応、対象範囲を一緒に決めてくれるかの六つが有効です。提案書では前提の置き方と検証工数の計上を、実績では課題の解き方の記述を見ます。

発注前には、対象利用者、既存資産の状態、推進体制の三つを決めておき、契約には測れる条件として要件を明記します。費用は範囲と既存資産の状態と検証の深さで動くため、総額ではなく範囲を揃えて比較します。

考え方の基礎はなぜ今ユニバーサルデザインが必要なのか、設計プロセスへの組み込み方はユニバーサルデザインとUXの違いで解説しています。

ユニバーサルデザインのデザイン会社選びに関するよくある質問

複数のデザイン会社を比較するときは何社くらい当たればよいですか

三社前後が目安です。類型の違うデザイン会社を混ぜて当てると、自社の課題がどの類型に向いているかが見えてきます。ただし比較のためには前提を揃える必要があるため、対象利用者と既存資産の状態を同じ資料で渡すことが条件になります。

ユニバーサルデザインに対応できるデザイン会社はどう見分ければよいですか

対応範囲と検証の方法を確認するのが最も確実です。設計だけか、実装まで行うか、運用の仕組みまで作るかで実質的な価値が変わります。あわせて、判断の根拠を規格や利用者の観察に基づいて説明できるか、見積もりに検証と修正の工数が入っているかを見ます。

費用の相場はどのくらいですか

範囲によって大きく変わるため、一律の相場としては示せません。対象範囲の広さ、既存のデザインシステムの整備状況、検証の深さ、運用の仕組み作りを含めるかの四点が費用を動かします。複数社を比較する際は、金額ではなく含まれる範囲を揃えてから並べてください。

契約書には何を書いておくべきですか

測れる条件として要件を明記します。文字サイズの下限、コントラスト比、キーボードだけで主要操作が完結することなどです。配慮するという表現だけでは検収時に判断できません。検証の方法と、基準を満たさなかった場合の修正の扱いもあわせて記載します。

社内にデザイナーがいる場合でも外部に依頼する意味はありますか

あります。その場合は全工程を任せるのではなく、基準の設計や検証の仕組み作りなど、社内に足りない部分に絞って依頼する形が有効です。既存の体制に合わせて役割を分担できるかどうかは、依頼先を選ぶときの判断基準のひとつになります。

納品後に基準が守られなくなるのを防ぐにはどうすればよいですか

基準を実装に埋め込み、確認を自動化しておくことです。デザイントークンやコンポーネントとして組み込めば、個々の担当者が意識しなくても守られます。あわせて、誰がどの頻度で確認するのかを契約段階で決めておくと、担当者が替わっても水準を保てます。

arrow_back

BLOG

ユニバーサルデザインに強いデザイン会社の選び方と比較の基準を解説

作成日 :

2026/9/17 01:16

更新日 :

2026/9/15 17:54

Blog

|

ブログ

Works

|

お問い合わせ

Contact

|

お問い合わせ

プライバシーポリシーに同意して送信

Company

|

会社概要

社名

株式会社FAKE

住所

〒150-6090 東京都渋谷区恵比寿4丁目20-4 Portal Ebisu H1

代表取締役

高橋 才将

設立

2020年1月

事業

DXコンサル、新規事業コンサル、システム開発、UIUXデザイン