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【2025年最新版】なぜ今ユニバーサルデザインが必要なのか?UIUXから考える7つの原則

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作成日 :

2025/8/20 07:21

更新日 :

2025/11/22 05:57

ユニバーサルデザインとは

ユニバーサルデザインの基本的な考え方

デジタルサービスにおけるUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)の重要性は年々高まっています。ですが、もしそのデザインが「一部の人」しか使いこなせないものであれば、サービス本来の価値は十分に発揮されません。そこで鍵となるのがユニバーサルデザインです。

本記事では、ユニバーサルデザインの基本概念から、UI/UXにおける具体的な応用、実務での導入ポイントまでを解説します。

誰もが使いやすいデザインの必要性

現代社会では、高齢化、グローバル化、多様な文化や言語背景、障がいの有無、年齢や一時的な身体的制約など、ユーザー層がかつてないほど多様化しています。

従来の設計はしばしば「平均的なユーザー」を想定してきましたが、この前提から外れる人は、日常的な操作や利用で多くの不自由さを感じてしまいます。

例えば:

  • 文字サイズが小さいスマートフォンは、高齢者や弱視の人にとって読みづらい

  • タップ領域が狭いUIは、子どもや手の動きが制限されている人にとって操作ミスを誘発しやすい

こうした「当たり前」とされてきた仕様が、実はデザインの障壁を生み出しているのです。

ユニバーサルデザインは、この障壁を最初から排除するアプローチです。特定のグループだけでなく、誰もがスムーズに利用できる環境を設計することで、社会参加や生活の質向上につなげます。

これは「特別な配慮」ではなく、ベビーカーを押す親、重い荷物を持つ人、急いでいる人など、日常のさまざまなシーンでも効果を発揮します。

この考え方は、「人間中心設計(Human Centered Design, HCD)」としばしば比較されます。HCDは、特定のターゲットユーザーのニーズを深く掘り下げ、最適な解決策を導く設計手法です。一方ユニバーサルデザインは、あらかじめ多様なユーザー全体を視野に入れ、汎用性の高い設計を目指します。

両者は対立するものではなく、ユニバーサルデザインを土台に、HCDでペルソナやシナリオを詳細化することで、より包括的かつ洗練された体験設計が可能になります。

ユニバーサルデザインとアクセシビリティの違い

ユニバーサルデザインとアクセシビリティは、どちらも「より多くの人々が利用できるようにする」という共通の目的を持っていますが、アプローチが異なります。

この二つの概念を区別し、両者がどのように共存すべきかを理解することは、現代のデザインにおいて非常に重要です。

ユニバーサルデザイン:最初からできるだけ多くの人が同じ方法で使えるように設計する(例:段差のない入口は車椅子、ベビーカー、台車利用者すべてに有効)

アクセシビリティ:既存の障壁を取り除くため、特定ユーザー向けに機能や補助を追加する(例:画像の代替テキスト、キーボード操作対応)

ユニバーサルデザインは設計の“基盤”、アクセシビリティは必要に応じた“補強”です。この二つを組み合わせることで、より快適で質の高い体験を、幅広いユーザーに提供できます。また、最初からユニバーサルデザインを意識することで、後付け対応のコストや手間も削減できます。

両者の違いをまとめると、ユニバーサルデザインは「みんなのために」最初から設計するのに対し、アクセシビリティは「特定の人のために」後から改善・対応するという視点にあります。

言い換えると、ユニバーサルデザインは設計の基盤、アクセシビリティは必要に応じた補強です。
この二つを組み合わせることで、幅広いユーザーに快適で質の高い体験を提供できます。

また、初期段階からユニバーサルデザインを意識すれば、後付けの修正コストや工数を大幅に削減できます。

UI/UX領域におけるユニバーサルデザインの応用

Webサイトやアプリの設計において、ユニバーサルデザインの考え方は今や必須条件です。特定のユーザー層だけに向けたデザインではなく、誰もが迷わず、快適に使えるUI/UXが求められています。

ここでは、UI/UX領域でユニバーサルデザインを実践するうえで、実践の鍵となる3つの視点をご紹介します。

1. 色と視認性

色の使い方はユーザー体験を大きく左右します。色覚の多様性や利用環境に配慮することが重要です。

  • 十分なコントラスト:背景と文字のコントラスト比を確保し、弱視や屋外利用でも読みやすくする。

  • 色以外での情報伝達:グラフやエラー表示は、色に加えてアイコンやラベルも併用。

  • 配色シミュレーション:設計段階で色覚シミュレーターを用い、異なる見え方を確認。

2. 配置と操作性

操作しやすさは、身体的条件や利用環境に左右されにくい設計から生まれます。

  • タップ領域とボタンサイズ:十分な大きさを確保し、誤操作を防ぐ。

  • 直感的なレイアウト:重要な機能は一貫した位置に配置し、片手操作にも配慮。

  • 多様な操作方法:キーボード、音声、マウスなど複数の入力手段に対応。

3. テキストと情報伝達

視力や読解力に関わらず、情報を確実に届ける工夫が必要です。

  • 可読性の高い文字:小さすぎないサイズ、適切な行間・字間。

  • 平易で簡潔な表現:専門用語を避け、必要に応じて翻訳や簡易表現を併用。

  • 複数形式での提供:文字に加え、アイコン・画像・音声なども活用。

Web制作での活用例

  • 誤操作を防ぐUI:キャンセルや戻るボタンの配置工夫

  • 視認性の向上:重要情報のフォント・色・配置の最適化

  • 共通フォーマットの採用:業界標準や一般的なUIパターンの活用

  • レスポンシブ対応:端末や利用環境に依存しない柔軟なレイアウト

ユニバーサルデザインはアクセシビリティを包含する“基盤”です。UI/UX設計の初期から組み込むことで、多様な利用者に価値ある体験を届けられます。

ユニバーサルデザイン7原則

ユニバーサルデザインは、あらゆる人々が利用しやすい製品やサービスを設計するための7つの原則によって構成されています。これらの原則は、UI/UXデザインにおいても重要な指針となり、多様なユーザーに配慮した設計を可能にします。

以下では、各原則とUI/UX設計における具体的な活用例をご紹介します。

原則1:公平性の原則(Equitable Use)

すべての人が同じ方法で利用できること

年齢や能力、性別、言語などによる差別を排し、特別なモードや別サイトを用意せず、単一のUIで平等に利用できる設計を目指します。

:公共施設の自動ドアのように、高齢者、車いすユーザー、ベビーカー利用者、荷物を持つ人が同じ仕組みを使えるWebアプリ。

原則2:柔軟性の原則(Flexibility in Use)

利用方法の選択肢を用意すること。ユーザーの好みや環境に応じて操作方法を切り替えられる柔軟性が求められます。

:文字サイズ変更機能、右利き・左利き対応のボタン配置、マウス・キーボード・音声入力の併用。

原則3:単純で直感的にわかる使用法の原則(Simple and Intuitive Use)

知識や経験に依存せず、誰でも直感的に理解できるUIを設計します。複雑な説明なしでも操作できるシンプルさが鍵です。

  • :矢印や「戻る」「進む」など普遍的なアイコン、ワンタッチのON/OFFスイッチ、手順を視覚的に示すフォーム。

原則4:知覚できる情報の原則(Perceptible Information)

視覚・聴覚・触覚など複数の手段で情報を伝えること。利用環境や感覚特性に左右されず、必要な情報が確実に伝わるようにします。

:動画に字幕や音声解説を付与、色だけでなく模様やラベルで区別、エラー時に音・振動・アイコンを併用

原則5:失敗に対する寛容さの原則(Tolerance for Error)

操作ミスが重大な結果を招かない設計。誤操作防止や、元に戻せる仕組みを取り入れます。

:削除前の確認ダイアログ、Undo機能、エラーメッセージと適切な修正ガイド。

原則6:少ない身体的努力で使える原則(Low Physical Effort)

最小限の力や動作で操作できること。長時間利用しても負担が少ないUIが理想です。

:片手で届く操作範囲、少ないステップで完了するタスク設計、キャッシュレス決済のような物理動作削減。

原則7:接近や利用のための適切な空間の原則(Size and Space for Approach and Use)

体格や姿勢に依存せず操作できる空間確保。デジタル空間でも余白やタップ領域を最適化します。

:誤タップ防止のボタン間隔、読みやすい文字間・行間、情報を適切に整理してスクロール量を削減。

ユニバーサルデザインの7原則は、すべてを必ず満たす必要はありません。ですが、施設や製品、まちづくりなどの設計に取り入れることで、より多くの人にとって使いやすい社会づくりにつながります。

また、使いやすさだけでなく、美しさや経済性、耐久性、環境への配慮なども加味することで、より魅力的で持続可能なデザインになります。

ユニバーサルデザイン導入の実務的視点

ユニバーサルデザインをUI/UXに反映させるためには、プロジェクトの初期段階から体系的に組み込むことが不可欠です。以下に、その具体的なプロセスを解説します。

UIUXにおける具体的な導入プロセス

1. 計画段階:多様なユーザーを想定した要件定義

プロジェクトの最も初期段階から、ユニバーサルデザインの視点を取り入れることが成功の鍵となります。

  • ユーザーリサーチの拡張: ペルソナ設定に高齢者、障がい者、外国人、子どもなどを追加。当事者へのヒアリングや日常の観察で潜在ニーズを把握します。

  • デザイン要件への反映: 例:「音声読み上げ対応」「色覚多様性ユーザーへの配慮」など、具体的項目として明文化します。

2. デザイン段階:ガイドラインに基づく設計

ユニバーサルデザインの原則を具体的なUI/UXに落とし込む段階です。

  • プロジェクト内ガイドライン策定
    フォントサイズ、コントラスト比、タップ領域、アイコン選定などの基準を明確化。

  • 多様なユーザーを意識した設計
    ワイヤーフレームから配慮を反映。色だけに頼らない情報設計や大きめのボタン配置など。

  • アクセシビリティ対応の組み込み
    WCAG準拠のコーディング(alt属性、キーボード操作対応、フォーカス管理など)を初期実装に組み込みます。

3. テスト段階:多様なユーザーによる検証

デザインがユニバーサルに機能するかどうかを検証する重要なステップです。

  • ユーザビリティテスト
    健常者だけでなく、高齢者や障がい者を含む多様な層で実施。机上では見えない課題を発見。

  • 専門家レビュー
    ユニバーサルデザイン・アクセシビリティの専門家に検証してもらい、改善点を抽出。

実装時の注意点とチーム体制

ユニバーサルデザインを本当に形にするには、チーム全員が同じゴールを見据えて、息を合わせて進めることが欠かせません。

  • 仕様の統一と共有: デザイナーと開発者が連携し、同じ基準で作れるよう仕様をそろえます。デザインガイドラインやアクセシビリティ要件を明確にし、UIコンポーネントライブラリなどを活用して一貫性を保ちます。

  • 専門家や当事者の参画: プロジェクトの初期から、アクセシビリティの専門家や障がいのある当事者に関わってもらいます。実際の利用者視点が入ることで、より現実的で効果的な設計が可能になります。現場の声が、新たな気づきや改善につながることも多くあります。

  • 品質保証(QA)体制の強化: ユニバーサルデザインやアクセシビリティのチェック項目をテスト工程に組み込みます。自動テストツールと人による検証を併用し、リリース前に問題がないことを確認します。

成果指標と評価方法の設定

ユニバーサルデザインの取り組みが成功したかどうかを客観的に評価するためには、適切な指標を設定し、定期的に評価することが必要です。

  • 定性評価: ユーザーインタビューやユーザビリティテストを通じて、多様なユーザーが「使いやすい」と感じているか、不満点はないかなどを把握します。ユーザーの声や行動観察から得られる情報は、デザインの改善に直接つながります。

  • 定量評価: 特定の機能の利用率、エラー発生率、タスク完了率などを計測し、改善前後の数値を比較します。例えば、フォームの入力エラー率が減少した、音声入力機能の利用者が増えた、といった具体的な数値で効果を測定します。

  • Webアクセシビリティ評価: Webサービスの場合、WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)などの国際的な基準に照らして評価を行います。これにより、客観的かつ網羅的にアクセシビリティレベルを把握することができます。

これらの評価を通じて、ユニバーサルデザインの取り組みが、実際にユーザーの利便性向上につながっているかを検証し、継続的な改善につなげることが重要です。

ユニバーサルデザインの未来と可能性

デジタル技術の進化によって、ユニバーサルデザインの役割と可能性はますます広がっています。近年では、ユニバーサルデザインと深く関わる考え方として「インクルーシブデザイン」が注目されており、この2つのアプローチが互いに補い合うことでこれからのデザインの形が大きく変わろうとしています。

インクルーシブデザインとの関係性

どちらも「多様な人を受け入れる」という同じゴールを目指しますが、アプローチは異なります。

  • ユニバーサルデザイン

最初から、できるだけ多くの人が同じように使えることを目指す設計。年齢や障がい、状況にかかわらず、誰もが便利に利用できる「ワンサイズ・フィッツ・オール」に近い考え方です。

  • インクルーシブデザイン

社会的に排除されがちな特定のユーザーの課題を深く理解し、そこから得られた気づきをもとに、多くの人にも役立つ解決策をつくる設計。少数派の困りごとを解決することで、結果的に多数派にも恩恵が広がります。

両者の違いを例で示すと、ユニバーサルデザインは「誰もが通れるようにスロープを設置する」という設計に対し、インクルーシブデザインは「車椅子ユーザーの意見を聞きながら、使いやすいスロープの素材や勾配を追求した結果、ベビーカーの移動も格段に楽になった」というアプローチに近いと言えます。

ユニバーサルデザインが提供する「誰もが使える土台」の上に、インクルーシブデザインの「特定の課題から生まれる深い洞察」を加えることで、より洗練された、革新的なデザインが生まれます。

デジタル領域での展開と期待

ユニバーサルデザインは、これからのデジタル社会でますます重要性を増しています。
Webやアプリ、IoTなど、日常的に触れるあらゆるサービスに組み込むことで、誰もが安心して、そして快適に利用できる未来が広がります。

たとえばWebやアプリでは、文字サイズを調整できる機能や画面リーダーへの対応、誰でも直感的に操作できるUIによって、世代や経験による情報格差を減らすことができます。
IoTの分野では、音声操作や触感で分かるボタン、暗い場所でも視認しやすい表示などが、多様な利用者の安全性と利便性を高めます。

新しい技術が進化する裏側で、必ずしもすべての人が使えるわけではない現実もあります。こうした「使えない人」を生まないためにも、開発の初期段階からユニバーサルデザインの視点を取り入れることが不可欠です。

まとめ

ユニバーサルデザインは、特別な人だけのためのものではありません。
年齢や能力、状況、文化の違いを超えて、誰もが快適に利用できる環境をつくるための、普遍的な考え方です。

その実現には、ユニバーサルデザインの7つの原則をUI/UXに応用し、ユーザーリサーチやガイドライン設計、テストと改善を繰り返すプロセスが欠かせません。こうした取り組みを通じて、より多くの人に価値を届けることができます。

この役割は、Webやアプリ、IoT、XRといった進化し続けるデジタル領域にも広がっています。さらにインクルーシブデザインと融合することで、「誰にでも使える」だけでなく「一人ひとりに寄り添う」未来のデザインが形づくられていくでしょう。

多様性を尊重し、誰もが社会に参加できる未来を築くための第一歩、それがユニバーサルデザインです。

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会社概要

社名

株式会社FAKE

住所

〒150-6090 東京都渋谷区恵比寿4丁目20-4 Portal Ebisu H1

代表取締役

高橋 才将

設立

2020年1月

事業

DXコンサル、新規事業コンサル、システム開発、UIUXデザイン