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ローコード開発とは?ノーコードとの違いと向く業務・失敗しない導入手順

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作成日 :

2026/10/15 21:30

更新日 :

2026/10/15 20:57

現場から「この業務をシステム化したい」という要望は次々に届くのに、情報システム部門の人手も開発予算も追いつかない。そんな状況で解決策として名前が挙がることが増えているのがローコード開発です。

ただし、ローコード開発は万能ではなく、向く業務と向かない業務がはっきり分かれます。この記事では、ローコード開発の意味とノーコードやスクラッチ開発との違い、メリットとデメリット、向く業務の見分け方、失敗しない導入の進め方を解説します。

この記事を読むと理解できること

  • ローコード開発の意味と、ノーコード・スクラッチ開発との違い

  • ローコード開発が企業で注目されている背景

  • ローコード開発のメリットと、見落としやすいデメリット

  • ローコード開発に向く業務と向かない業務の見分け方

  • ツール選定で確認すべき観点と、野良アプリを生まない運用ルール

  • スクラッチ開発との組み合わせ方と、内製化への生かし方

ローコード開発とは何か、ノーコードやスクラッチ開発とどう違うのか

ローコード開発とは、画面上で部品を配置したり設定を選んだりする操作を中心に、必要な部分だけ最小限のプログラムを書いてアプリケーションを作る開発手法です。また、それを実現するためのツールや基盤を指して、ローコード開発プラットフォームと呼びます。

ローコード開発の基本的な仕組み

ローコード開発のツールには、画面の部品、データベース、ワークフロー、外部サービスとの連携機能などがあらかじめ用意されています。開発者はそれらを組み合わせて業務アプリを組み立て、標準機能で足りない部分だけをコードで補います。

ゼロからすべてを書く必要がないため、同じ業務アプリでも、従来の開発より短い期間で形にできるのが特徴です。一方で、ツールが用意していない仕組みは作りにくく、自由度はツールの範囲に縛られます。

ノーコード開発との違い

ノーコード開発は、プログラムを一切書かずに、用意された部品や設定だけでアプリを作る手法です。専門知識がなくても扱いやすい反面、ツールの機能の範囲を超えた要件には対応できません。

ローコード開発は、必要に応じてコードを書ける分、ノーコードより複雑な処理や外部システムとの連携に対応しやすくなります。その代わり、データの設計や連携の仕組みなど、一定の技術的な知識が求められます。ノーコードの活用方法はノーコード開発の解説も参考になります。

スクラッチ開発との違い

スクラッチ開発は、業務に合わせてシステムを一から設計・開発する手法です。自由度は最も高いものの、費用と期間がかかり、要件定義の負荷も大きくなります。

3つの手法を発注者の判断軸で比べると、次のようになります。

手法

コードの量

主な作り手

開発の速さ

自由度

向いている規模

ノーコード開発

書かない

業務部門の担当者

最も速い

ツールの範囲内

個人・チーム単位

ローコード開発

必要な部分だけ書く

情報システム部門や開発者、一部の業務部門

速い

ツールの範囲を拡張できる

部門単位から部門横断

スクラッチ開発

すべて設計して書く

開発会社や社内エンジニア

時間がかかる

最も高い

全社の中核業務

スクラッチ開発の詳しい特徴や判断基準はスクラッチ開発の解説記事でまとめています。

ローコード開発が注目される背景は何か

ローコード開発が注目されている理由は、システム化の需要に対して作り手が足りないという構造的な問題にあります。人材不足、内製化の流れ、事業環境の変化の速さの3つが重なり、少ない人手で速く作れる手段が求められているのです。

IT人材の不足と既存システムの課題

多くの企業で、システムを作れる人材の確保が難しくなっています。経済産業省がDXレポートで「2025年の崖」として指摘したように、老朽化した既存システムの維持に人手と予算を取られ、新しい取り組みに十分な力を割けない企業も少なくありません。

ローコード開発は、限られた開発者の生産性を上げる手段として、また開発の専門家ではない人も作り手に加える手段として期待されています。

外部委託から内製化への流れ

業務の変化に合わせてシステムを素早く直したいというニーズから、すべてを外部に委託するのではなく、社内で作り、社内で改善できる体制を整えたいと考える企業が増えています。ローコード開発は、内製化の入り口として選ばれやすい手段です。

内製化の進め方そのものについてはシステム内製化の進め方で詳しく扱っています。

変化に合わせて作り直せるスピード

法令の改正や組織の変更、新しい取引条件の追加など、業務のルールは頻繁に変わります。仕様が変わるたびに外部の開発会社に見積もりを依頼していては、変化に追いつけません。

ローコード開発で作ったアプリは、画面や項目、承認ルートの変更を比較的短期間で反映できます。業務部門と開発者が一緒に画面を見ながら改善を重ねられる点も、変化の速い業務に合っています。

ローコード開発のメリットとデメリットは何か

ローコード開発のメリットは、開発の速さとコストの抑えやすさ、そして作り手の幅が広がることです。一方で、ツールの制約、ライセンス費用の構造、ツールへの依存という、導入前に理解しておくべきデメリットもあります。

メリット1 開発期間を短くできる

画面やデータベース、ワークフローといった共通の仕組みを部品として使えるため、ゼロから作るより短い期間で業務アプリを形にできます。最小限の機能で早く使い始め、現場の反応を見ながら改善していく進め方とも相性が良い手法です。

メリット2 開発と改修のコストを抑えやすい

コードを書く量が少ない分、開発や改修にかかる工数を抑えやすくなります。小さく始めて効果を確かめてから広げられるため、期待した効果が出なかった場合の損失も限定できます。

メリット3 業務を知る人が開発に参加できる

画面操作が中心のため、業務を最もよく知る現場の担当者が、要件を伝えるだけでなく作る工程にも関われます。業務と開発の間の伝言ゲームが減り、現場の実態に合ったアプリになりやすい点は大きな利点です。

デメリット1 ツールの範囲を超える要件に弱い

ローコード開発では、ツールが用意していない画面の動きや複雑な処理は実現が難しく、無理に作り込むとかえって工数が膨らみます。大量のデータを高速に処理する仕組みや、細かく作り込んだ独自の画面は、ローコード開発が苦手とする領域です。

デメリット2 ライセンス費用が利用者数とともに増える

多くのローコード開発ツールは、利用者数やアプリ数に応じた料金体系をとっています。開発の初期費用は抑えられても、利用者が全社に広がると、毎年のライセンス費用が想定以上に膨らむことがあります。

導入を判断する際は、初年度の費用だけでなく、数年後の利用規模を想定した総額で比較することが大切です。

デメリット3 ツールへの依存が生まれる

ローコード開発で作ったアプリは、そのツールの仕組みの上でしか動きません。ツールの価格改定やサービス終了、機能の変更の影響を直接受けるうえ、別のツールへの移行は作り直しに近い作業になります。

この依存の問題は、スクラッチ開発で特定の開発会社に保守を頼り切るベンダーロックインと構造がよく似ています。データを外部に取り出せるか、提供元の事業が安定しているかを、導入前に確認しておきましょう。

ローコード開発に向く業務と向かない業務の見分け方は

ローコード開発に向くのは、部門単位で完結し、定型的な入力・承認・集計が中心で、仕様の変更が多い業務です。反対に、全社の中核となる業務や、複雑なロジック、大量のデータ処理が必要な業務には向きません。

ローコード開発に向く業務

代表的なのは、申請と承認のワークフロー、案件や問い合わせの管理、点検や日報の記録、Excelで行っている集計業務の置き換えなどです。これらは入力する項目と処理の流れがある程度決まっており、ツールの標準機能で多くを実現できます。

また、新しい業務の進め方を試す段階のアプリや、正式なシステム化の前に要件を固めるための試作にも向いています。

ローコード開発に向かない業務

会計や販売管理の中核、受発注の基幹処理など、全社の業務とデータが集まるシステムには、ローコード開発は向かないことが多いです。処理の量や性能、障害時の影響の大きさを考えると、より自由度の高い手法で設計したほうが安全です。

また、画面の操作性そのものが競争力になる顧客向けのサービスも、ツールの画面部品の制約を受けやすいため慎重な検討が必要です。

判断の観点

ローコード開発に向く

ローコード開発に向かない

業務の範囲

部門やチームで完結する

全社の業務とデータが集まる

処理の中身

入力・承認・集計が中心

複雑な計算や大量データの処理

仕様の変化

変更が多く、素早く直したい

長期間安定して動かしたい

画面の要求

標準的な画面で十分

独自の操作性が競争力になる

スクラッチ開発との組み合わせ

実務では、ローコード開発かスクラッチ開発かを二択で考えるより、組み合わせて使うほうが現実的です。中核の基幹業務はスクラッチ開発やパッケージで固め、その周辺の部門業務や変化の速い業務をローコード開発で素早く作り、両者をデータ連携でつなぐ構成です。

この構成を成功させるには、どのデータをどのシステムが正として持つかを最初に決めておくことが欠かせません。

ローコード開発を失敗させない導入の進め方は

ローコード開発の失敗は、ツールの性能よりも、導入の目的が曖昧なまま始めることと、作った後の管理ルールがないことから生まれます。目的と対象業務の整理、ツールの選定、小さく作って広げる進め方、運用ルールの整備の順に進めましょう。

手順1 目的と対象業務を絞る

最初に「どの業務の、どんな課題を解決するのか」を決めます。ローコード開発ツールを全社に入れること自体を目的にすると、使われないアプリが量産されるだけで終わりがちです。

最初の対象は、効果が見えやすく、関係者が少ない業務を1つか2つ選ぶのがおすすめです。小さな成功事例を作ることで、社内の理解と協力を得やすくなります。

手順2 ツールを選定する

ツールを比べるときは、作りたいアプリの機能を実現できるか、既存のシステムとデータ連携できるか、セキュリティの方針が自社の基準に合うかを確認します。あわせて、利用者数が増えたときの料金、サポート体制、データの取り出しやすさも比較の対象にします。

候補を絞ったら、無料の試用期間などを使い、実際に対象業務のアプリを試作して使い勝手を確かめると判断の精度が上がります。

手順3 画面を現場と一緒に作り、小さく展開する

ローコード開発でも、業務の流れや画面の設計を省略してよいわけではありません。むしろ作るのが速い分、設計を飛ばして思いつきで画面を増やし、使いにくいアプリになる失敗がよく起こります。

FAKEが業務システムの支援で重視しているのも、現場の担当者が日々繰り返す操作を観察し、入力の順番や画面の情報量を業務に合わせて設計することです。試作を現場に触ってもらって直す流れを短い間隔で回し、一部の部署で使い始めてから展開を広げると、定着しやすいアプリになります。

手順4 野良アプリを生まない運用ルールを決める

ローコード開発の普及に伴って問題になりやすいのが、作った本人しか中身を知らない、いわゆる野良アプリです。担当者の異動や退職をきっかけに誰も直せなくなり、業務が止まるリスクがあります。

これを防ぐには、誰がアプリを作ってよいか、公開前に誰が確認するか、アプリの一覧と担当者をどこで管理するかといったルールを、情報システム部門が中心となって決めておく必要があります。

管理の項目

決めておくこと

作成の権限

誰がどの範囲のアプリを作れるか

公開前の確認

データの扱いや権限設定を誰が確認するか

台帳管理

アプリの一覧、用途、担当者、利用部門

引き継ぎ

担当者の異動時に誰が引き継ぐか

自社だけで設計やルール作りまで進めるのが難しい場合は、業務とシステムの両方に詳しい外部のパートナーに相談するのも一つの方法です。依頼先を探す際は業務システム・DXに強い開発会社の選び方も参考にしてください。

まとめ

ローコード開発は、画面操作を中心に最小限のコードで業務アプリを作る手法です。ノーコードより複雑な要件に対応でき、スクラッチ開発より速く低コストで作れる、その中間に位置する選択肢だと言えます。

人材不足や内製化の流れを背景に注目が高まっていますが、ツールの制約、利用者数に応じたライセンス費用、ツールへの依存といったデメリットもあります。部門単位で完結する定型業務や変化の速い業務には向き、全社の中核業務や複雑な処理には向かないという線引きを押さえておきましょう。

導入では、目的と対象業務を絞り、ツールを試作で見極め、現場と一緒に画面を作って小さく展開し、野良アプリを防ぐ運用ルールを整えることが成功の鍵になります。

ローコード開発に関するよくある質問

ローコード開発にプログラミングの知識は必要ですか

画面の配置や簡単な設定だけで作れる範囲であれば、プログラミングの経験がなくても始められます。ただし、外部システムとの連携や複雑な処理をコードで補う場面では、データベースやプログラムの基礎知識が必要です。業務部門が作り、情報システム部門が技術面を支える分担にすると進めやすくなります。

代表的なローコード開発ツールにはどんなものがありますか

国内でよく名前が挙がるものとしては、kintone、Microsoft Power Apps、OutSystems、intra-martなどがあります。ツールごとに得意な用途や料金体系、既存システムとの連携方法が異なるため、作りたいアプリと自社の環境に合わせて比較することが大切です。

ローコード開発で基幹システムは作れますか

ツールや要件によっては可能ですが、一般的には慎重な判断が必要です。基幹システムは処理量や性能、障害時の影響が大きく、ツールの制約や将来の移行の難しさがリスクになりやすいためです。基幹部分はスクラッチ開発やパッケージで固め、周辺業務をローコード開発で補う構成が現実的です。

ローコード開発とRPAは何が違いますか

ローコード開発は業務アプリそのものを作る手法で、RPAは人がパソコンで行う定型操作をソフトウェアに代行させる仕組みです。データの入力や承認の仕組みを新しく作りたいならローコード開発、既存のシステムをまたいだ繰り返し作業を自動化したいならRPAが向いています。両者を組み合わせて使う企業もあります。

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ローコード開発とは?ノーコードとの違いと向く業務・失敗しない導入手順

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会社概要

社名

株式会社FAKE

住所

〒150-6090 東京都渋谷区恵比寿4丁目20-4 Portal Ebisu H1

代表取締役

高橋 才将

設立

2020年1月

事業

DXコンサル、新規事業コンサル、システム開発、UIUXデザイン