
営業チームから「もっと商談につながる見込み顧客を」と求められる一方で、どの施策に予算と時間をかければよいのか分からない。BtoBのマーケティング担当者なら、一度はそんな悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか。
リード獲得の方法は数多くありますが、自社の商材や顧客に合わない施策に取り組んでも成果は出ません。この記事では、リード獲得の基本から、オンラインとオフラインの代表的な方法15選、施策の選び方、成果を出す進め方、獲得後の育成とよくある失敗までをご紹介します。
リード獲得の意味と重要性
オンラインで実践できるリード獲得の方法
オフラインで実践できるリード獲得の方法
自社に合ったリード獲得の方法の選び方
リード獲得で成果を出すための進め方
リード獲得の方法でよくある失敗と対策
リード獲得とは、自社の商品やサービスに関心を持つ可能性がある見込み顧客の情報を集めることです。BtoBでは、資料請求やセミナー申し込みなどを通じて、企業名、担当者名、連絡先といった情報を得ることを指すのが一般的です。
BtoBの購買では、顧客が営業担当者に接触する前に、Webで情報を集めて比較検討を進めることが当たり前になりました。顧客が情報を探しているタイミングで接点を持てなければ、検討の候補にすら入れない可能性があります。
また、営業担当者の人数には限りがあるため、関心の高い見込み顧客を効率よく集め、営業活動の質を高める必要があります。こうした背景から、計画的なリード獲得の方法を持つことの重要性が高まっています。
獲得したリードのすべてが、すぐに商談につながるわけではありません。情報収集の段階にいる人もいれば、具体的な導入を検討している人もいます。獲得したリードに役立つ情報を届け、関心を高めていく取り組みをリード育成と呼びます。リード獲得の方法を考える際は、獲得後の育成までセットで設計することが大切です。
まずは、オンラインで実践できるリード獲得の方法を紹介します。
方法 | 特徴 | 向いている目的 |
|---|---|---|
オウンドメディア | 検索から継続的に集客できる | 中長期での安定した獲得 |
ホワイトペーパー | 資料と引き換えに情報を得られる | 検討初期のリード獲得 |
ウェビナー | 関心の高いリードが集まりやすい | 理解を深めた状態での獲得 |
リスティング広告 | 検索意欲の高い層に届く | 短期での獲得 |
SNS広告 | 属性を絞って届けられる | 潜在層へのアプローチ |
比較サイトへの掲載 | 比較検討中の層と接点を持てる | 検討後期のリード獲得 |
メールマガジン | 既存の接点を活かせる | 再接触と掘り起こし |
無料トライアルや診断 | 体験を通じて関心を高められる | 導入意欲の高い層の獲得 |
自社のWebサイト上で、顧客の課題解決に役立つ記事を発信し、検索エンジンからの訪問を集める方法です。成果が出るまでに時間はかかりますが、一度上位に表示されれば広告費をかけずに継続的にリードを獲得できる資産になります。記事の中に資料請求への導線を設けることで、読者をリードに変えていきます。
業界の調査結果やノウハウをまとめた資料を用意し、ダウンロードと引き換えに情報を登録してもらう方法です。検討初期の担当者が情報収集のために活用しやすく、リード獲得の方法として多くのBtoB企業で使われています。資料のテーマが顧客の課題と合っているかが成果を左右します。
オンラインでセミナーを開催し、参加申し込みを通じてリードを獲得する方法です。テーマに関心がある人が自ら申し込むため、関心度の高いリードが集まりやすいのが特徴です。録画を後から配信すれば、当日参加できなかった人からもリードを獲得できます。
検索エンジンで特定のキーワードが検索されたときに表示される広告です。今まさに解決策を探している人に届けられるため、短期間で成果を出したい場合に向いています。ただし、競合が多いキーワードでは費用が高くなりやすい点に注意が必要です。
SNS上で、業種や職種などの属性を絞って広告を配信する方法です。まだ課題をはっきり認識していない潜在層にもアプローチできます。ホワイトペーパーやウェビナーの告知と組み合わせると効果を高めやすくなります。
特定の分野のサービスを比較できるサイトに、自社のサービスを掲載する方法です。比較検討中の人と接点を持てるため、導入意欲の高いリードを獲得しやすいのが特徴です。掲載情報を充実させ、競合との違いが伝わるようにすることが大切です。
過去に接点を持った人に向けて、定期的に情報を届ける方法です。新たなリード獲得というより、休眠状態のリードを掘り起こし、再び関心を持ってもらうのに向いています。読者の関心に合わせて内容を出し分けると、反応率が高まります。
サービスの無料体験や、簡単な質問に答えると課題が分かる診断コンテンツを提供する方法です。実際に体験することで価値を理解してもらえるため、導入意欲の高いリードを獲得しやすくなります。
次に、オフラインで実践できるリード獲得の方法を紹介します。
業界の展示会に出展し、ブースを訪れた人と名刺交換をする方法です。一度に多くの見込み顧客と直接話せるのが大きな利点です。ブースでの説明内容や、来場後のフォローの仕組みを事前に準備しておくことで、成果が大きく変わります。
会場を借りて自社でセミナーや勉強会を開催する方法です。オンラインよりも参加のハードルは上がりますが、その分関心の高い人が集まり、参加者と深い関係を築きやすくなります。
電話で企業に直接連絡し、関心の有無を確認する方法です。ターゲットを明確に絞り、相手の課題に合った話ができれば、今も有効なリード獲得の方法の一つです。
企業宛てに資料や案内を郵送する方法です。メールに比べて開封されやすく、経営層など普段接点を持ちにくい相手にも届けられる可能性があります。
既存の顧客や取引先、提携しているパートナー企業から見込み顧客を紹介してもらう方法です。信頼関係のある相手からの紹介のため、商談化しやすいのが特徴です。紹介を生みやすくするには、既存顧客の満足度を高めることが前提になります。
業界団体の活動や、テーマごとのコミュニティに参加し、関係を築く中で見込み顧客と出会う方法です。すぐに成果が出るわけではありませんが、専門性を認めてもらうことで、長期的に質の高いリードにつながります。
業界のイベントでの登壇や、専門メディアへの寄稿を通じて専門性を示す方法です。自社の考え方に共感した人からの問い合わせにつながりやすく、ブランドの信頼性も高まります。
リード獲得の方法は数多くありますが、すべてに取り組む必要はありません。自社に合った方法を選ぶための考え方を紹介します。
最初に考えたいのは、ターゲットとなる顧客がどこで情報を集めているかです。検索で情報を探す人が多ければオウンドメディアやリスティング広告、業界の展示会で情報を集める人が多ければ展示会への出展が有効です。顧客へのインタビューや既存顧客の流入経路の分析から、情報収集の方法を確かめましょう。
顧客の検討段階によって、有効なリード獲得の方法は異なります。課題に気づいたばかりの段階ではオウンドメディアやSNS、比較検討の段階では比較サイトやウェビナー、導入直前の段階では無料トライアルや個別相談が向いています。複数の方法を段階に合わせて組み合わせることで、取りこぼしを減らせます。
短期間で成果が必要なら広告やテレアポ、中長期で安定した獲得を目指すならオウンドメディアやホワイトペーパーといったように、予算と期間の条件で優先順位をつけます。一度にすべてを始めるのではなく、効果を測りながら少しずつ広げるのが現実的です。
高額で検討期間の長い商材であれば、信頼を積み上げるウェビナーや紹介が向いています。比較的導入しやすい商材であれば、無料トライアルや広告で素早く接点を持つ方法が有効です。
どれだけ効果的なリード獲得の方法でも、社内の体制で継続できなければ成果は出ません。オウンドメディアなら記事を書き続ける体制、ウェビナーなら企画と登壇を担う人材が必要です。無理なく続けられる方法から始め、体制が整ってから広げていきましょう。
リード獲得の方法を選んだら、次のような手順で進めると成果につながりやすくなります。手順を踏むことで、施策ごとの成果を比べやすくなり、改善の判断も速くなります。
どんな企業の、どんな立場の人に、どんな課題を持っていてほしいのかを明確にします。理想の顧客像が曖昧なままリードを集めると、数は増えても商談につながらない状態に陥ります。
マーケティングと営業の間で、どんな状態のリードを営業に渡すのかを事前に決めておきます。リードの定義がずれていると、マーケティングは数を追い、営業は質に不満を持つという対立が生まれがちです。
選んだリード獲得の方法を実行し、獲得数だけでなく、商談化率や受注率まで追いかけます。施策ごとに成果を比べることで、予算を配分し直す判断ができるようになります。
リード獲得の成果は、集客だけでなく、資料請求ページや申し込みフォームの分かりやすさにも大きく左右されます。訪問は多いのに登録が少ない場合は、受け皿となるページの改善が必要です。改善の考え方は、CVR改善の事例と施策パターンで詳しく紹介しています。
獲得したリードに、検討段階に合った情報を届け、関心が高まったタイミングで営業に引き継ぐ仕組みを作ります。メールでの情報提供、ウェビナーへの招待、事例の紹介などを組み合わせるのが一般的です。
リード獲得の方法に取り組んでも成果が出ないケースには、共通するパターンがあります。
リードの獲得数だけを目標にすると、商談につながらないリードばかりが増えることがあります。獲得数と合わせて、商談化率や受注率を追いかけることが大切です。
オウンドメディアのように成果が出るまで時間がかかる方法を、短期間で見切ってしまう失敗です。方法ごとに成果が出るまでの期間を見込み、一定期間は継続して検証しましょう。
自社が伝えたいことばかりを発信し、顧客が知りたいことに応えられていないケースです。顧客の課題や疑問を起点に、コンテンツや施策を設計することが欠かせません。顧客の本音を捉える方法は、ユーザーインサイトの記事でも紹介しています。
リードを獲得したものの、その後のフォローが遅れたり、何も連絡しなかったりすると、せっかくの関心が薄れてしまいます。獲得後すぐに連絡する仕組みや、継続的に情報を届ける仕組みを整えましょう。
伝える内容と接点を一貫して設計する考え方は、コミュニケーション戦略の解説で紹介しています。サービスの体験そのものを見直して成果を高めたい場合は、UIUXに強いコンサル会社9選で外部パートナーの選び方を整理しています。
リード獲得とは、自社の商品やサービスに関心を持つ可能性がある見込み顧客の情報を集めることです。オウンドメディア、ホワイトペーパー、ウェビナー、広告、比較サイト、展示会、紹介など、リード獲得の方法は多岐にわたります。
大切なのは、すべての方法に取り組むことではなく、ターゲットの情報収集の方法や検討段階、予算と期間、商材の特性を踏まえて、自社に合った方法を選び組み合わせることです。理想の顧客像と営業との成果の定義をそろえ、獲得数だけでなく商談化まで追いかけ、獲得後の育成まで設計すること。これが、リード獲得で成果を出すための近道です。
自社のターゲットが情報を集めている場所によって異なります。検索で情報を探す顧客が多い場合は、オウンドメディアとホワイトペーパーの組み合わせから始めるのが一般的です。短期で成果が必要な場合は、リスティング広告を並行して活用するとよいでしょう。
獲得数だけでなく、獲得単価、商談化率、受注率まで施策ごとに追いかけることが大切です。どの方法から獲得したリードが商談や受注につながっているかを把握することで、予算配分を見直せるようになります。
扱うテーマや競合の状況によって異なりますが、記事が検索で評価されるまでには一定の期間がかかるのが一般的です。短期間で判断せず、記事の量と質を積み上げながら継続的に検証することが重要です。
まず、営業と合意しているリードの定義や、理想の顧客像とのずれがないかを確認します。そのうえで、獲得後の情報提供やフォローの仕組みを見直し、関心が高まったタイミングで営業に引き継げるよう改善しましょう。
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2020年1月
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